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2024年のコアジサシ~年末ごあいさつ~

2022年から始めた「コアジサシのための100のチャレンジ」

コアジサシのためになることならなんでもやろう!

そして毎年玉島にやってきてくれる彼らの繁殖をなんとか守りたい!応援したい!

そんな思いで取り組み始めました。


ですが、ブログの更新回数もまだ28回・・・100回には程遠いですね。

しかし継続は力なり!これからも続けていきます!!


他にもこんなことを実施しています。

・企業や自治体向けにコアジサシ繁殖地の確保に向けて空き地提供のお願いチラシ配布

・毎年の岡山県内繁殖状況調査

・調査内容や繁殖状況の自治体への報告、工事との共存、対策の提案

・全国のNPO、NGOと情報共有

・地域のみなさんや企業向けにコアジサシの観察会や説明会の実施

・自治体、企業と協働しコアジサシ誘引と工事エリアとのゾーニング


・・・色々取組んで頑張っているね、と言って下さる方もいらっしゃってありがたいのですが、急がなくてはいけません。


今年、日本鳥学会の自由集会で行われた、「コアジサシ国勢調査」の報告で、

2024年に日本にやってきたコアジサシの総数は推定5,500羽程、巣立ち羽数は260羽と非常に少ないことがわかりました。

コアジサシは寿命が長い鳥ですが、彼らの世界の中でも高齢化が起きているのではないかと言われていました。

今年やってきた5,500羽の中に来年も繁殖に参加できる年齢の個体がどれだけいるでしょうか。また今年巣立った260羽が、南で冬を過ごし、どれだけ生き残ってまた片道約8,000kmかけて日本にやってきてくれるでしょうか。そんなことを想像すると危機的な数字であるとわかってきます。


コアジサシは地上に簡単なくぼみをつくってそこに産卵します。

大きな群れをつくって天敵に向かっていき追い払い、集団の力で自分たちの繁殖地を守ります。数が少なくなってしまう、ということは彼らにとってとても致命的なことなのです。


こんなことは、鳥好きの人たちの間で心配されていること、特に自分の生活には関係ない、

長い地球の営みの中で絶滅していった生きものは多くいる、その中の一つでは?

さまざまな意見があると思います。


私たちの暮らしに役立っていることの代表例として「バイオミメティクス」があります。

これは、生きものの体型や機能などをまねして活用することです。

カワセミのくちばしの形状を新幹線のノーズ部分に取り入れたり、音もなく飛び獲物を捕らえるフクロウの羽根の仕組みを利用し、騒音を抑える技術が開発されるなどしています。

私たちは知らないところで、人間以外の様々な生きものから知恵を借りたりして生活していて、実は具体的な関りもあるのです。

もし絶滅してしまっては、私たちが生きるための一つのヒントを失うことにも繋がる、

と言っても大げさではないと思います。

賢く生きる彼らの知恵を借りる、これから先はそんな技術がもっともっと必要になっていくはずです。

コアジサシが減少している要因は、人間の活動によるところが大きいと言われており、

自然に緩やかに数を減らしているのではないのです。

わたしたちの生活のために繁殖できる自然環境が減り、仕方なく工事現場などで繁殖しなくてはならなくなったり、増えすぎたカラスや屋外にいるネコなどの存在は大きな脅威になって急速に数を減らしているのです。


これからも私たちは元気いっぱい、ワークショップや観察会といったイベントでみなさんにコアジサシをはじめ、渡り鳥や干潟とそしてそこに住む生き物の素晴らしさ、玉島地域の自然環境の多様さをお伝えしていきたいと思っています!

もっとこんなことやったら?とか、頑張りが足りないぞ!といったご意見もいただけると励みになりますので気軽にお声がけ下さい。

また一緒に活動していただけたらとてもうれしいです!!


2024年もお世話になりありがとうございました。

2025年も引き続き応援いただけますようお願いいたします!

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