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私たちの団体について

設立趣旨

1.趣旨

岡山県倉敷市周辺は、古くから吉備の穴海と言われ、潮の満ち引きで大きな干潟や洲ができていたと言われています。

また周辺の海域は瀬戸内海国立公園に指定されるほど比類のない美しさを誇る景勝地として国内外に知られています。

 

しかし、「岡山県環境白書2020」や「岡山版レッドデータブック2020」によると、

“県内の干潟は過去の開発でその多くが消滅している、危機的な状況”と記載されています。

岡山県は「自然との共生おかやま戦略」の中で、干潟の重要性を次のように述べています。

・干潟は流入した有機物や栄養塩類を物理的、生物的作用によって除去し、海水を浄化する機能を持っている。

・底生生物のほかに、稚魚や幼魚の生息場所としても重要である。

・国境を越えて移動する渡り鳥の重要な餌場であり、中継地点である。

 

そこで、実際に県内の干潟周辺部のいきものを調査してみると、造成途中の埋め立て地が生息代替地となっている事が分かりました。

埋め立て事業が完了すると、これらのいきものたちは行き場所を失うことが推測され、確かに危機的な状況であるということも分かりました。

さらに、この状況を岡山県に報告したところ、現地には代償措置として、干潟造成事業の計画があるという事がわかりました。

このようなことから、この干潟造成事業が良好な環境の創出となるよう本会を設立いたしました。

目指す姿は底生生物が充実しているだけでなく、それを餌とするシギ・チドリ類が飛来し、人による攪乱を受けない干潟です。

これまで状況の改善に向けて、「玉島ハーバーアイランド」に飛来するシギ・チドリ類やコアジサシの調査、周辺の干潟やその周辺環境の調査(玉島黒崎、玉島勇崎、寄島、笠岡大島地先、児島通生等)、岡山県港湾課、水島港湾事務所、岡山県自然環境課や関係団体と

対話を重ねて参りました。また、その結果を周知することによって賛同して下さる方が増えたことから会の発足へと至りました。

 

2.これからの活動

・減少の一途をたどる渡り鳥が、確かに玉島の干潟や埋め立て地に飛来していた事実を残し伝えていくため、渡り鳥や、

 それらの餌となる底生生物などの調査を実施していきます。

・岡山県が埋め立ての代償措置として、玉島ハーバーアイランド沖に計画している干潟造成事業が計画通り実行されるよう、

 また、それがより良いものとなるよう、意見や提案をしていきます。

・干潟を創出することのメリットを普及することともに、そこに集まるいきものの魅力を発信します。

・現在の干潟の状況だけでなく、玉島にこれまであった干潟の魅力を残し伝えるために、周辺住民からの聞き取り、

 その内容の発信、またそれを若い世代へとつなぎ、次世代に残すより良い干潟の共通認識を得ることを目的とする

 シンポジウムの開催を目指します。

​ たましま 干潟と鳥の会 代表 西井 弥生

概要: 私たちについて
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